年頭にあたって

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

昨年、安倍政権の経済政策であるいわゆる「アベノミクス」によって急激な円安株高がすすみました。この結果、自動車産業などを中心に業績回復がいわれています。また、公共事業予算の大幅な増額によって、建設業界では活況を取り戻し、人手不足が問題になっているとも聞きました。このような状況から期待感もあるのでしょうが、「景気回復の兆し」との見方もあります。しかしながら、円安による原材料費の値上げ、そして、この4月には消費税増税が控えており、わたしたち中小企業をとりまく環境は依然として厳しいものがあります。

とりわけ、印刷業界においては紙媒体の減少傾向と「価格競争」の激しさが増すなか、ここ何年も「業態変革」が合言葉となってきました。「昨日までと同じようなことをやっていたのでは生き残れない」「お客様に役立つソリューション・プロバイダーへの進(深)化を」と業界あげての危機意識が共有化されてきました。そのことは、年々、わたしたちが事業活動、営業活動をすすめるなかで実感としてとらえられるものとなっています。

弊社は昨年が創業60周年にあたる年でした。厳しい経済環境のなかではありましたが、弊社ではLED照明への切替、高効率空調への切替、外壁の遮熱・防水塗装、遮熱真空ガラス・遮熱フィルム施工、太陽光発電設備の設置など大規模な工事を実施しました。福島第1原発事故以後、原発ゼロ・再生可能エネルギー社会の実現が国民的なテーマとなっていましたが、使用電力エネルギーを削減し、原発に依存しなくてもよい社会を実現するために企業としても社会的な責任を果たしたいとの思いからでした。こうした環境への配慮の取組みが評価され、年末には名古屋市からエコ事業所の認定を受けました。引き続き、エコ事業所にふさわしい取組みをして行きたいと思っています。

そして、弊社は今年、創立40周年を迎えます。活版から電算写植へ、そして、CTSからDTP、CTPへ、わたしたちをとりまく環境はIT技術の発達とともに大きく変化してきました。お客様の事業や運動に印刷・情報メディアを通じて貢献したいという思いは創立当時から変わらぬ弊社の企業理念となっていますが、「お役立ち」の中身、商品やサービスの質が変わってきました。お客様の事業や運動の目的にあわせてより効果が期待できる印刷・情報メディアやサービスが求められるようになりました。また、お客様の業務改善につながるサービスも必要となっています。そのために、印刷に限らず、むしろ、印刷にとらわれず、「お客様に役立つソリューション・プロバイダーへの進化」が求められているのだと痛切に感じているところです。幸い、弊社にはこの間培ってきた印刷・情報サービスのノウハウ、IT技術の発達のなかで蓄積してきた経験があります。こうしたなかで、「アンケートワンストップサービス」や「タブ判新聞小ロット印刷サービス」、「映像コンテンツサービス」など提供してまいりました。引き続き、社員一同力をあわせ、時代に敏感に、そして、お客様の思いに心を寄せつつ、お客様の事業や運動にお役立ちできるサービスを提供し、お客様にとって必要と思っていただける企業であり続けたいと思っています。今年5月には菊全印刷機、CTPの更新が控えています。よりいっそうお客様へのお役立ちができるものと考えています。

消費税増税にあわせて、秘密保護法の国会採決、防衛力の増強計画、原発再稼動推進など時代に逆行するような動きがみられますが、平和で誰もが安心して暮らせる社会となるよう願っています。2014年がその出発の年となるように願い、弊社も印刷・情報サービスの提供でその一助を担えることを願って、新年のごあいさつとさせていただきます。

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