全国大会の速報発行を全面サポート

2019年の10月に、きょうされんの全国大会が愛知で開催されました。

大会当日には参加者に速報を配りたいとご相談がありました。当初は前年の京都大会にならって、パーソナル編集長で編集し、プリンタを持ち込んで会場で印刷するという方法で考えられていたようですが、どう考えても必要な部数を必要な時間内に印刷することは難しいという判断になりました。京都はどうやっていたかを聞くと、たまたま事務所に導入予定だったリソグラフを先行して会場に入れて行ったようで、それが高速に印刷できた理由だったようです。
しかしリソグラフをレンタルできるところは見つからず、複合機などのプリンタをレンタルするとコストも高く、しかも出力スピードが遅いということがわかりました。

編集は会場で、印刷は東海共同印刷で 

幸いですが、会場が名古屋国際会議場と近いため、データだけ会場で作って当社に送ってもらい、それを当社のオンデマンド印刷機を複数台フル稼働させて印刷し納品できないかを検討しました。
コスト的にも時間的にも、この方法が現実的と判断し提案をして採用となりました。
オンデマンド印刷機でのプリントだったこともあり、仕上がりがとても綺麗だと喜ばれました。

フリーソフトでテンプレートを用意

当初は京都大会でも使われた、パーソナル編集長を複数本買ってもらうことも考えましたが、実際に去年の京都大会の速報を見せていただところ難しいレイアウトではないので、フリーソフト(正確にはオープンソースソフトウェア)のLibreOffice Drawを使って編集すればこすともコストも掛からず作成できると判断しました。
LibreOffice DrawはPDF書き出し機能を持っているので、それもメリットでした。
東海共同印刷側で必要な号数のテンプレートを作成し、あとは文字やテキストを加える最低限の操作で速報が出来上がる仕組みを考えました。またLibreOffice Drawの操作を説明するために、事前に担当される方々に東海共同印刷に来ていただき説明をしました。

用意したテンプレートの例
実際に作成された速報の例

制作・通信環境の用意

LibreOffice Draでの制作用のノートPC2台、テキスト入力や取材データの取り込み用のノートPC4台はレンタルで確保しました。前日には東海共同印刷に届くようにして必要なソフトウェアやフォントなどをインストールして準備しました。
また通信環境も会場には利用できるWiFi環境はないので、当社のWiFiルータを貸し出すことにしました。速報を作るために取材する人(記者さん)は、スマホで撮影したり文字を打ったりしますので、それをパソコンに取り込むために、写真やテキストを送信する先のメールアドレスを用意し、そのアドレスはブラウザメールで全員が見られるようにしました。
これであれば、写真を撮ったらスマホからメールに添付して送れば、ノートPCに届きますので、そこからテキストや写真を抜き出せばいいことになります。
ただテキスト入力や取材データ取り込み用ノートPCと制作用PCの間は、メールでやりとりすると何が素材で何が原稿になのか、わかりにくくなるだろうということでUSBメモリでやりとりするようにして、そのUSBメモリも東海共同印刷から貸し出しました(同じタイプで色分けしたものを渡したので誰が使っているUSBなのかわかりやすくするためです)。

データ入稿環境

データの入稿も簡単にできるようにオンラインストレージサービスのboxを使って、Webページの中の枠に書き出したPDFをドラッグ&ドロップすれば済むようにしました(boxへのアカウント登録は不要)。
boxはファイルがアップロードされるとメールで通知がきますが、少しタイムラグがあるので、ここはデータを送ったら、すぐに電話をしてもらうことにしました。

制作したPDFを送る画面

喜んでいただけたのが何よりです。

前日はあいにくの雨模様でしたが、夕方から会場に入り制作や通信環境の準備をしました。大会当日は休日出勤となりましたが、情報処理Gでデータを受けての出力と、営業部の方で会場までのデリバリーや、制作・通信環境として貸し出した物品の回収などをしていただきました。
実際には1年以上前から、少しづつ準備をしていました。
特に大きなトラブルもなく、お客様には喜んでいただけたのが何よりでした。

Get Adobe Flash player