本紙校正 奮闘記

 某美術大学様から当社Webサイトよりお問合せと見積り依頼をいただきました。見積を出すにあたり、サイズ・ページ数・部数等の基本的な仕様以外に、製本や加工について、印刷機の特性上、自動作成可能なページが限られることなど、必要な情報を伺い見積を提出しました。

その後何も反応がありませんでしたが、半年ほど経ってサンプル送付依頼の問合せがあり、すぐにサンプルをお送りしました。1ヵ月後、再び見積依頼をいただきました。東京営業所の担当者がお客様とメールにて詳細についてのやりとりをし、その後先方と直接お会いして、打合せを行いました。

この間のやりとりを通じて、お客様のご要望が色々と見えてきました。

・出力見本を先行して出してもらいたい

・スミ一色の写真作品のページで、同様のイメージで、異なるエフェクト(ザラついたものと、そうでないもの)をかけた2データの出力見本を確認できないか?

⇒ここで予測…

●イメージデータのエフェクト確認は、先方で出力するのではなく、当社で出力した見本と言うことは、ある品質以上のもの、DDCPなどを期待しているのではないか?

●美術系の作品を印刷すると言うことを考えると、スミ一色でもスミの濃淡や階調の再現性が問われてくる可能性もあるのではないか?

しかし、こちらの予測よりもお客様の要望は高いものでした。

「本番で使用する用紙で確認はできないか?」…つまり本紙校正を希望されているということでした。本紙校正は時間・コストがかかります。特に年末だったということもあり、平台校正ができる所を探す、用紙(板紙)の手配を早急にする必要がありました。さらに提出していた見積りからみても、利益は薄いので、うまくやらないと足が出てしまう状況でした。

本社の営業担当の「東京で校正をできる所を探した方がいいのでは?」という考えのもと、東京営業所の担当とつながりのある会社に連絡をしたところ、平台校正機を持っていて、頼めば校正を入れることは可能だという話になりました。その後、本社の営業担当が用紙を調達し、無事に平台校正を行うことができました。

本社と東京営業所の担当者が連携をして、迅速に・丁寧に対応した結果、お客様のご要望に応えることができました。

今回の物件は、当社の「タブロイド版・小ロットサービス」を開始以来、初めて本紙校正まで希望されたケースです。某美術大学の方が関わっていることから、一定の『こだわり』があることはサンプルデータのレイアウト、文章、写真からも予想がつきました。後から(本番データ入稿時)、定価500円で販売されることが分かり、一定の基準を満たす必要があるのだと納得しました。

また、このようにお客様に対して丁寧に対応できたのは、本社の営業担当と東京営業所の担当者が情報を共有し、連携できたことがあります。必要に応じてすぐに訪問できることも1つの強みです。もちろん様々なご要望があるので、要望にお応えするには費用や日程の面で、お客様に理解をいただく必要もあります。

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『親切・丁寧な対応』…とても当たり前のことですが、できる限りご要望に応え、お客様の“想い”を形にすることが私たちの役割です。「東海共同に頼んでよかった」…まさにお客様のお役に立てるように、これからも『丁寧な対応』を心がけていきます。

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