色見本もアプリで!

今やスマートフォンの勢いは衰えを知らずって感じで、数年後には携帯電話の半分以上がスマートフォンになるだろうなんて予想もあります。
確かに電車の中でも、スマートフォンを触っている人の比率が、最近ぐーーーーんと増えたような気がします。
いろんなものがアプリ化されていますが、おもしろい試みとしてDICグラフィック株式会社が「DICカラーガイド」と呼ばれる「色見本帳」をiPhone/iPadアプリ化しました。
●DICデジタルカラーガイド
http://www.dic-graphics.co.jp/products/dcguide/index.html
「DICカラーガイド」というのは印刷業界では知らない人がいないほど有名な色見本帳で、日本における色見本のトップシェアを誇っています。
通常は印刷物として紙の見本帳として提供されており、最も基本となる「DICカラーガイド」も1冊税込みで9450円とかして「日本の伝統色」とか各種あるシリーズを全部揃えると結構な金額がかかります。
しかしiPhone/iPadアプリである「DICデジタルカラーガイド」は無料で提供されており、DICカラーガイドシリーズ全2,230色すべてを見ることができます。ただしディスプレイで見るものなので、紙に刷られた色見本と全く同じにはならないという割り切りは必要ですが、印刷会社に発注する際の色のイメージを伝えたりするのには使えるのではないかと思います。ただ色の見本が見られるだけでなく、それぞれの色の色数値(RGB/CMYK/インキ配合値)などを表示でき、気に入った色はストックすることが可能です。また厚紙、PETシート、金属板、フィルムなど印刷する素材によって、発色にどんな違いや特徴があるのかをシミュレーションできるのも面白いです。

DICグラフィック株式会社に80円切手を貼った返信用封筒を同封して「DICデジタルカラーガイド用キャリブレーションカード」を申し込むと返信用封筒を使って送り返してきてくれます。お近くにDICグラフィックスの支店があれば、そこでは無料で配布してくれるそうです。
この「キャリブレーションカード」をiPhoneやiPadのカメラを使って撮影し(iPadの場合はカメラがあるのはiPad2)、その後でカメラを使って撮影した画像の特定の箇所をタップすると、その箇所の色の素性に近い色見本を表示してくれるというユニークな機能があります。選択した色はIllustratorのスウオッチデータとしてメールに添付して送ることができるのもユニークです。

機能や操作方法については、下記の動画を見ていただくのが早いかと思います。

先にも述べましたが、ディスプレイで見る色見本なので厳密さには欠けるかもしれませんが、高価な色見本が無料で手に入り、印刷発注時に色のイメージを伝える補助手段としては有効ではないかと思います。
ご興味のある方は、ぜひお試しください。

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